12月6日付の日経朝刊の後ろの方に「人的資本『経営戦略と連動』、政府、開示指針を公表へ」という記事があった。そのために「非財務情報可視化研究会」を作るのだそう。全く驚かされる。
何のため? EGSをさらにプッシュし、盛り上がってきた日本企業の株価を後押しするため?
株価を上げるのは経営者の使命である。幼稚園じゃあるまいし、株価を上げたいのなら、人の戦力化は当然考えているはずだし、投資家が欲しい情報も当然出すでしょう。昭和の「鉄のトライアングル(政・官・財の強固な関係)」「世界で最も成功した社会主義国といわれた日本」よもう一度?
色々やりたいというのはわかる。DXも人的資本経営ももっとしたらいいのに、なぜ日本企業はできないのか、賢い政治家や官僚からみれば歯がゆいのだと。ただ、そうした経営の優劣は株価で評価されるべきであって、政府が出てくるというのはおかしくないか。KAWAII JAPANも含め、政府主導で何かうまくいったという話を寡聞にも知らない。そして、次々とつくられるルールが経営の時間を食いつぶし、利得を増やし、独創性を奪う。
ルールを作るとやった気になる、評価されるというのはあるかもしれない。組織の機構改革や人事異動と同じである。しかし、それは手段であって、経営者が緊張をもって取り組むことでしか業績も株価も、そして社員のやりがいも上がらないはずである。政府のやることはもっと他にあるのはずで、乱発される「戦略的」というのは、やらないことを決めることだと思うのだけれど。
一番驚いたのは記事の最後にあった「連動をどう示せばいいのかを悩む企業が多かった」というPwCの方のコメントである。単なる「示し方」の話であることを祈るしかない。