幽霊は想像の産物と言われる。だから「幽霊は想像力の欠如の産物」と指摘する本を読んで(『世界を、こんなふうに見てごらん』日高敏隆)、確かに、とうなった。まさにゼミでも強調する「That’s interesting」である。
「タクシーに乗った舞妓さんの首がころがっていた」みたいな話も、実はかつらが取れていただけだったりする。舞妓さんってどういう人だっけ、と想像をしないからいきなり「幽霊」という結論に結び付けて騒ぐ。
「難しい決断をするのがリーダーの仕事」とよく言われる。本当に難しいんだろうか?想像力を働かせてみると、実はいい解決策があったりすることはないだろうか?逆に「簡単な決断」も本当にそうなんだろうか。単なる思い込み、想像力の欠如だったりしないだろうか?
会社でも私たちは「正解」を求める。多くの場合、その「正解」は上司の頭にある答え合わせにすぎず、実はもっといいアイデアがあるかもしれない。「自由に考えろ」と言っておいて「ヒントあげようか」なんて言うのはまさにそう。逆にスタートアップの精緻華麗な5年計画はほぼ想像の産物。
想像力の重要性はよく言われることだけれど、想像力ってなんだろう、自分は部下の想像力をつぶしてないだろうか、なんて想像してみるのも必要だ。日本全般、そして多くの日本企業に今こそ必要な「希望」とは「想像力」の双子の弟だと思うからである。
Happy Halloween!