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選挙特番:バックキャスティングはどこへ?

号外で、参議院選挙をふまえてバックキャスティングの話を少しだけ。

ビジネススクールじゃなくても「将来こうなりたいというビジョンをまず描き、そのために今何をするべきかを考え、行動する」バックキャスティングという考え方は、とても一般的だ。と、思っていた。ところが(今回だけではないが)選挙の公約は単に「今の問題をこうします」と言っているだけなので、次の選挙までにはますます状況が悪化、を繰り返しているように見える。

「そんなこと言ったって、有権者が望んでいる」という人は、リーダーシップというものを知らない(有権者を株主と言い換えてもいい)。人の言うなり、金をばらまくだけなら、だれでもできる。「こうなりたい」というビジョン(聞く人がイメージを描けることが重要)を示し、「そのためには、今は苦しいけど頑張っていきましょう」と有権者を鼓舞し、導くことこそが議員という役割ではないのだろうか。本当に痛みなくして(少なくとも優先順位なくて)日本が再生すると思っているのだろうか?

MAGAを掲げるトランプ大統領の施策がなんだかんだ言って前に進んでおり株価も下がらないのは、ビジョンに賛意を示す人が少なからずいるからだろう。舐められるとすれば、交渉の仕方ではなく、自らのビジョンがないからではないだろうか。

自分の子供たちにどんな日本を残したいか。私立に入れるのも大事だが、そんなことも考えてみたい。