もう大昔のように感じてしまうけれど、先々週の土日はKBSの秋期入学試験だった。教員総出でZoom面接をした中で、ポピュリズムを取り上げた課題があった。
調べてみるともともとはエリート主義の反対の良い意味だったらしい。佐藤優氏は「ポピュリズムは数の論理、民主主義は少数意見も尊重する」旨の発言をされていたが、個人的にはよく訳されるように「大衆迎合」と理解している。え、国民が求めることを実現するって、民主主義?
ポピュリズムは麻薬と似ている(多分)。(正義の味方になったようで)気持ちいい、現実を忘れさせてくれる、そしてクセになる。しかし、忘れても現実はなくならない。限られた資源と時間で問題に対峙しなくてはならないから、つまり「痛みを強いる」から「この人だったら一緒に頑張ろう」というリーダーが必要なのである。国民が求めていることを代弁するだけならAIにさせておけばいい。親が子供の言いなりになるとどうなると思います?
これはビジネスでも同じで、顧客(あるいは現場)のニーズを満たすことと顧客(現場)に迎合することは違う。
言語としてのレベル感が合わないことを承知で、ポピュリズムの反対はリーダーシップであると言いたい。麻薬ではなく苦い薬、つかの間のユートピアでなく長く続く現実。困難を直視し、それを乗り越えようとする姿勢を共有することこそが、選ばれた人の役目ではないかと思うし、そういう人を選びたい。親ガチャじゃないんだから。
そうそう、そういえばKBSのミッションを英語で言うと「Learn to Lead」です。