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「挑戦する会社」と「異質な学生」:What you do not say

企業理念は大切、企業理念にあった社員を採用段階で選別する必要があるという議論をクラスでした。

大学卒業後直接KBSに入学し、現在就活中の学生の意見が面白かった。ビジョンも理念も「どの会社も同じことを言っている」「挑戦するという会社が多すぎる」、さらには「その割には、挑戦しているととても思えない社員の人が多いように見える」。

「それ、言ったの?」と聞くと「好感度が大事だから言えない」。企業派遣の学生は「その通り」と同調する一方で、「採用面接をするとみんな同じことを言う」と容赦ない。

考えてみれば、ダイバーシティ、異質あるいは「出る杭」を求めるということ自体、現状は同質でどの杭も抜かれたか打たれているということかもしれない。さらに、就職のアドバイスとして「考え方や文化が自分にあった会社がいい」と平気に言うカウンセラーも多い。これって、同質すすめ以外何物でもない。

採用面接って、キツネとタヌキの化かし合いだったんだ。

何が見えるか、何を言っているかだけでなく、何が見えないか、何を言っていないのかこそが重要である。「企業理念やパーパスの共有が重要」だという記事も、常に社長にフォーカスが当たっている。多くの社員を見なければ「共有」できているかどうかわからないはずなのに。手段の目的化も大体そうした理由で起きる。「DXだ!」と言って叫んでいる人たちは気をつけたほうがいい。