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東大教授の給料とランチ:Is Japan a capitalist or socialist country?

11月19日付の日経のコラムに「東大教授の年収は高い?安い?」というコラムがあった。「どれだけ安い?」の間違いだと思ったが、今回はそこではない。少しずつ変わってはいるものの、大学教員に関して(公務員全般そうだと思うが)市場原理が殆ど働いていないということが言いたい。アメリカ時代の私の教え子達は、州立大学であっても優に私の3倍以上のサラリーである。

一方、市場原理、つまり競争がめちゃめちゃ激しいように見えるのがこれまで何度も触れた外食、特にランチである。だから海外に行って「え、20ドル!?」なんて言う無邪気なSNSが流れたりする。

高度成長からバブルまで「日本は世界で最も成功した社会主義だ」と言われていたが、いまだに資本主義、市場の原理の在り方がいびつのままである。個性と言いながら出る杭を打つ。コラムが取り上げていた大学の学費問題も妙な平等主義の反対にあう。東大の学費はハーバードの約1/20。これで「国際競争力」とか言っているからあきれる。

原理原則があって、不平等なものについては個別に対処する(奨学金制度の整備とか)ではなく、最初から全部が平等に、文句が出ないように、とするから仕組みがぐちゃぐちゃになり、結局バラマキになる。ビジョンとか信念とかこれだけ言われているにもかかわらずである。ランチで値上げができないのは、単に出る杭になりたくないだけなのかもしれないとすら思う。

そうした「似非平等主義」を打ち壊すという意味でもリーダーシップとは自分の信念を貫いて嫌われることだと思うのだけど、ただ嫌われているリーダーが多くないですか?あ、それってリーダーって言ってはいけないのかも。