戦略のトップ国際学会SMSの発表でサンフランシスコに10/11に来た。治安は少しは良くなったそうだが、思ったより観光客が少なく浮浪者は多く、数年前に来たときよりは活気がない。ホテルは高く(「普通」のホテルで最低4万円という感じ)、ここでも格差社会の影響を感じる。
AIのセッションが多かったが(次回のブログのテーマ)、聖地なのでスタートアップに関する数々のセッションもVCやファウンダーを入れて盛り上がった。
リーンスタートアップで有名なSteve BlankやEffectuationを提唱したSarasvathy教授らのセッションでの気付きのいくつかは次の通り:
- 仮説を検証して早く回すリーンスタートアップは、「evidence-based entrepreneurship」だ。
- 多くのスタートアップは予想(prediction)ばかりに気を使うが、もう一軸controlがある。この2x2のスペースでどう行動していくかが重要。
- 「生き残れるか」と「どのように生存確率を上げていくか」は別の質問である。後者の質問のほうが、より視野を広げ様々な具体的選択肢を考えることができる。
- スタートアップにとって「成功」の定義は難しい。市場から見た価値とその企業が持続的に利益を上げる仕組みを持っているかは必ずしも同じでない。市場の風を読むことも重要だ。
- 創業者はdysfunctionalな人間が多い。せっかく成功軌道に乗ってもわざわざ会社をカオスにするような。なぜなら、彼らはそれが普通で、そうでないと心配だからだ。
サンフランシスコでは自動運転のWaymoが走っている。空港はサービス外(ハイウェイは走行できないらしい)だったので、歩いて5分の駅まで待ち時間を入れて20分以上かけ、約2,000円払って乗ってみた。「あと1分」から7~8分かかって、ホテルの車寄せではなく道の真ん中で停まって「arriving」の表示が出た時はちょっとあせった。物理的なモノがかかわるとAIといっても人間の柔軟性との組み合わせが不可欠になる(周りのドライバーも「またかよ」って感じで迂回していた)ーただそうするとAIがそれでいいんだと思ってしまうジレンマはありそう。
乗り心地は上々、早く東京も導入したらいいのに。