先日のボストン出張の帰り、シカゴのラウンジで2人のビジネスマンが話していた。「いや~、アメリカのめし高いですね。みんな日本に来るわけだ」。全く同感である。
1990年代のアメリカではほぼすべてが日本より安いと思った。ビール24本で9.99ドル(当時為替は100~130円くらい)に感動して、スーパーに最初に行った日にいきなり2箱買った記憶がある。
前々からランチを中心に「日本は安すぎる」とブログに書いているが、先日YouTubeで「日本のタワマンの価値が上がっているのではなく、円が下がっている」という話を聞いて妙に納得した。資材のほとんどを輸入に頼るから原料は高騰する。更には海外のバイヤーが安い円に乗じてどんどん買う。そりゃー値段が上がるわけだ。
私が小学生のころ(石油ショックもあり)日本は天然資源がないことが何度も言われていた。もちろん食糧の自給は大切だが、石油も何も輸入してる現実を見ろと言ったのは大前研一さんの『平成維新』(1989年)。自動車など輸出は日本にとって重要だが、輸入が人々の生活に与える影響も同じくらい重要であることが改めて感じる。
暴論を言えば、もっとお金を使ったらどうか?日本のレストランもレジャーもコスパが抜群にいいのは世界的だ。それを楽しまないのはもったいない。贅沢を奨励するわけではないが「物価が上がるから、もっと貯金を」だけでは閉塞が進み、悪循環のもとである。
え、それではいずれ生活が苦しくなるのでは?だからこそ政治家が重要なのである。一時しのぎではなく(例、給付金)、日本の価値を上げるためにどうすればよいのかを考え、ポピュリズムに走らずに実行できる政治家を選ぶのは私たちの責任である。
ちなみに写真の特選寿司は約$15。ボストンのランチで食べたフォーよりも安い。