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M&Aは水物?

そう言われたら、どう思いますか?記事は、ノジマは買収した企業のうちかなりの数を売却・解散など整理したと続く(6月26日付)。「水物」の定義をネットで見ると「運や状況に左右されやすく、予想が立てにくいもの」と出てくる。

実際NTTグループのように連戦連敗(SBIネット銀行はどうなるだろう?)の会社もある一方、ニデックやJT、あるいはLVMHのように成功を積み重ねる企業もある。M&Aが難しいことは間違いないが、それは水物ではない。成功も失敗も運次第なら経営者はいらない。

妙にこだわったのはその2日前の夕刊で「言葉と生きる」という一穂ミチさんのコラムを読んだからかもしれない。コラムは「隠語」、言葉の流行り廃り、「言葉によって自らの内的世界を証明する」と続く。本質を外した言葉を使うことは自分を浅くする。時々MBAが役に立たないとか、会社をだめにしたとか言われるのは、そういうことがあるからだろう。

「考えるとは言葉を選ぶこと」と教えられたのはコンサルタントとしての駆け出し時代。それからもう40年が経とうとしている。重箱の隅をつつくただの嫌な親父になった感がある一方、私が若い人たちにできる数少ない貢献のような気もする(というかそう正当化している)。