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コスパ、タイパの落とし穴(続)

コスパ、タイパ、広く言えば効率化の落とし穴ー多くの場合分母を小さくすることばかり考えていて、分子が小さくなっても気づかないーについては以前のブログでも触れた。今回は特にタイパに焦点を当てた続編である。

タイパを上げることは確かに必要である。目的がよくわからない会議とかどうでもいい説明は誰も聞きたくないし、時間の無駄である。ただ、「そんなに急いでどうするの?」と問いたくなるようなこともある(自分も時々言われる)。

飛行機でわれ先におりていくが結局荷物を待っている、のはそのいい例。家に早く帰るのはいいが、だらだらYouTubeを見ることがそれほど大切なのだろうか?ワークライフバランスって、そういうこと?

もう1つの問題は「タイパを高めるための見えないコスト」である。歩きスマホが最もいい例だろう。せっかく新緑が芽吹き、小鳥の声が聞こえても全く注意を払わない。階段で転倒するかもしれない、ほかの人の迷惑になりながらする価値あるんだろうか?それでもって「教養」「人間力」とか言っているからなおさらわからない。

1日24時間しかないとすれば、本当に重要なのは分子をどう増やすか。そして、何が楽しいか、なんて新しいことに挑戦してみなければ決してわからない。その過程ではムダ―タイパもコスパも悪いことーもたくさん出てくる。

分母は下がって満足かもしれないが、実は人生のタイパは下がっているのではないか?そして、それに気づかないうちに毎日が過ぎていくって、とっても怖いことだと思う。