BLOG

ネガティブキャンペーンに負けるな

あ、またか!と思った。大阪万博についてのニュースである。特にネット記事が多いと思うが、これでもかというほど悪いニュースばかりが報道された。「並ばないと言っているのに並んだ」「ネットがつながらない」「大屋根リング下に雨が吹き込んだ」などなど。

もちろん災難に合われた方には同情する。ただ、初日から何の問題もなくすべてがうまくいくと思っていたとしたらそれは勘違いである。新しいチャレンジをするときに、ミスや想定外はつきもの。初日に並ぶというのはそういうことだし、それはスマホの「新機能搭載」でも起きる。

「壁がないんだから雨が吹き込んで当たり前だろう」と良識的な発言をしている人は極めて少数だった。吉村知事のポジティブな投稿は炎上すらしたらしい。もちろん問題を起こして良いわけはない。ただ、問題ばかりを「あげつらう」ようにして、またそれを鵜呑みにしている人が多いとすれば、まさにそれは「日本でなぜイノベーションが起きないのか」という古くて新しい課題を象徴しているのではないかと思うのである。

減点主義はよくない、新しいことに挑戦しよう、そういった掛け声は特に4月には日本中で聞かれたはずである。ただ、本音は「失敗したら徹底的につるし上げる」では、やる気が出るはずがない。それは、会社だけでなく、学校も、家庭でも同じことだと思う。いくつもの失敗を経験しかろうじてサバイブしてきた人間からみると、なんとかならないかと思う。

開幕から約2週間、ぼちぼちとポジティブな声も聞こえるようになっている。批判は真摯に受け止め改善する。しかし、負けたり媚びたりしてはいけない。万博はそんなことも教えてくれているようだ。