トランプ関税のおかげで、株価が乱高下している。相当含み損を抱えている人も多いだろう。「貯蓄から投資へ」の掛け声のもと、新NISAを始めた人々があたふたしているという声も聞いた。今日は爆上げするだろうけど。
それはもっともな反応だと思う。損は誰もしたくない。ただ、気をつけなくてはいけないのは「見えない損」に気づいていないことだ。先日の効率化のブログでも書いたが、目の前に数字を出されると、それに一喜一憂するのが人間である。一方で見えないコストは気がつかない。
株価を何度もチェックしてため息をつくのは、時間も注意力という面でも無駄である。さらに、気分が暗くなって仕事のモチベーションが上がらなかったり、誰かにあたったりして人間関係が悪くなったら目も当てられない。そのほうがはるかに高くつく。
これは株式投資のことだけではない。有限な時間や注意力を何に使っているか、塵も積もれば山となる。「マルチタスク」がだめだといわれるのは、元の状態に戻るために20分以上(!)かかるからだといわれる。スマホぐらい、と思いながら実は自分の大切なものを垂れ流しているのかもしれない。
「気が散る」とはよく言ったものである。「attention disorder」は天才系の人が多いといわれたりするが、普通の人は今一度自分の時間の使い方を見直したほうがいいのでは、と自分を顧みて思うのです。