良くも悪くも石破内閣が生まれた。個人的には期待するところも多かったのだが、いきなり日銀に金利を上げるなだって。え、経済再生担当大臣の仕事ってそれ?さらに驚いたのは「金利を上げると経営が苦しくなる」と平気でいう人々が結構いたことである。
それは確かかもしれない。しかし、これだけ低金利が続いているのは日本だけのまさにガラパゴス現象である。いつのまにかそうした特殊な「心地よい」状態が「当然」だと思ってしまっている。
一方で、金利の高いアメリカを拠点とする企業と比べて「日本企業はイノベーションが少ない」なんてのたまわる人々がいる。足腰弱くしているんだから当然だろう。
繰り返しになるが、日本はとても住みやすい国だ。ただ、その良さ、超コスパのいいランチ、時間通り来る電車、いい治安だけでなく、金利のない世界で甘やかされてしまった日本企業や日本に住む人々は知らないうちにグローバルな競争に対して生きる力を失いつつあるように思われる。
ちなみに、これも以前指摘したことだが日本人のパスポート保持率は世界最低レベルである。2023年の外務省発表では2割を切り17%。金利が上がらず、円安は続き、海外にもいかず、ますますガラパゴス化は進んでしまうのではないかと心配である。え、ガラパゴスになったらもっと外国人観光客が増えて日本は栄えるだろうって?うーん。