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Cultural fit が示すスナップショット問題: Do we really think about the implications of cultural fit?

Cultural fitという言葉を時々聞く。就職する時、あるいは採用する時、その人と会社があっているかどうかという話に出る。M&Aでも企業文化が近いことは重要だとされている。

そして、同じ口がdiversityが重要だと言っている。女性がもっと活躍するのは当然だとして、diversityを推進することと、cultural fitという話は真反対ではないかという議論は聞いたことがない。

いやいや、価値観を共有することと多様な意見があることはまた別なことです、なんていう人も、また別のところで価値観が多様化している、Z世代の考え方も取り入れないと、なんて言っていたりする。「共感のできる会社に入りたい」と言っている学生もまた同じ轍を踏んでいる。

ジョブ制にしても同じ。多様な経験をしたほうが成長するし、最近のMcKinsey Quarterlyでも人的資本充実のために別の仕事を経験する仕組みを作ることがすすめられていた。

cultural fitもdiversityも否定するつもりは全くない。ただもう少し考えたらどうだろう。あまりにも1つ1つの「スナップショット」「流行り言葉」に踊らされていないかと思うのである。経営ってそんなものではないのに。「Thinking is very hard work. And the management fashions are a wonderful substitute for thinking」とドラッカーが言ったのはもう30年以上前だ(次回に続く)。