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「国民」って誰だ?:Individual first

フィル・ジャクソンの『11 Rings』(彼がコーチとして獲得したNBAチャンピオンリングの数)を読んだ。Netflixのラストダンスを知っている人も多いと思うが、ちょうど私がMBAでニューハンプシャーにいたころ、そしてテキサスにいたころの話が多く、臨場感を持てた。

驚いたのは、彼がブルズやレイカーズのプレーヤー1人1人に別々の課題図書を配っていたという話。学校でも、もっと少数のゼミでも、恥ずかしながらそこまではしたことがないと反省。

「ひとりに向けて撮る」というのは是枝監督。多くの人や組織を満足させる施策が強調されることは多いけれど、1人1人をよく見ること、そしてその奥底にあるものを見極めることが、実は人間の根本に迫ることではないのかと思う。それがわかってこそ多数向けの施策が立てられる。「国民」「顧客」「社員」なんていうときに、そこに1人1人の顔は浮かんでいるだろうか?

この本では「fearに立ち向かう武器は2つ:faithとloveだ」という話も出てくる。どちらも抽象的な言葉だけど、実はとっても具体的な感情。大事だよね。