森会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言が散々叩かれているが、今週はあえてこれを取り上げたい(昨日NewsPicksでちょと触れてしまったが)。大事な視点が抜け落ちていると思うから。
2月5日の日経の社説は「こうした発言が女性を萎縮させかねないこと」がさらに問題だと指摘する。
発言の背景を考えてみれば「男性はわきまえて発言しないから、会議が早く終わる」ことは容易に想像がつく。つまり男性はとっくに萎縮しているのだ。社説の隣には「止めさせることはとてもできなかった」というJOC理事のコメントがあるように。本当の問題は時代錯誤でも女性蔑視でもなく、偉い人には文句言うな的な上意下達の体質をなんとも思っていないことだろう。そして、そこに触れない人たちもおそらく同じ。
参加者が言うべきことを言わない(言えない)のに、あるいはそもそもそれで問題ないのに、DXだ、会議の生産性だなんてちゃんちゃらおかしい、と森会長は私たちに思い出させてくれたのである。ありがとう!気をつけます!発言を表面的に解釈することも含めて。