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セレンディピティ番外編:AOMシアトルから(4)

前回の話ではないが、人生も計画通りいかないことのほうが多い。未だにイチローが神扱いされているのにも驚いたが、楽しみにしていたセッションがいまいちだったりすることもある一方で、ふらっと入って面白いセッションもある。「なるほど」と思った発表を3つ挙げたい。

1.新しい部門に異動するときに、1人の場合と2人の場合では、後者の場合のほうが異動した個人のパフォーマンスは高いが、部全体のパフォーマンスは下がる。2人で助け合えるのはいいが、つるんでしまって部全体がおかしくなることが多い(特に2人が他と違う共通点がある場合、年齢、性、人種、前歴など)。

2.何かを任せてなかなかうまくいかずに上司が自分でやったり別人をアサインすると、結果としてもっと仕事が遅れる。当初の担当者がやっと慣れてきた時に変えるばかりか、新しい担当が慣れるまでの時間がかかる(take-over costs)からである。

3.上司には厳しさ(challenging)と思いやり(compassion)が必要だが、部下の業績が最も低いのは厳しいだけで思いやりのない上司。最も高いのは思いやりがあって厳しい上司。厳しくない上司の場合、思いやりと部下の業績はほとんど関係ない。

なんか、ほっとしますね。