BLOG

副業ばやりのもやもや感が止まらない:I still don’t understand why “fukugyo” is so encouraged.

記事の読み方(3)の前に流行りの副業について。政府は後押しをししないと昇進できないという企業まで現れている。副業によって、新しい経験や価値観にふれることが大切だということはわかる。しかし、どうしてももやもや感が止まらない。

まず、そんなに副業がいいのなら新卒採用を減らしもっと中途採用を増やしたら(場合によっては中途だけ)にしたらいいと思うが、むしろ新卒で取れないから、単に即戦力で中途でという声が多い。

実際は自分の会社について知らないことが多いのではないだろうか?営業担当は研究所に行ったことがあるのか?海外の現場に行ったことがあるのか?その逆は?まずそこが先では?

さらに言えば、複数の企業の経験をすることで見方や価値観が本当に広がるのだろうか?仮にそうだとすれば、旗振りをする生え抜きの経営陣や官僚組織こそ本格的に変えなくてはいけないのでは?

そして極め付きは「パーパス経営」とかで価値観の共有が重要だと言っている同じ口が、価値観の多様化が重要だと言っていることである(社内の風通しが悪いと言いながらジョブ制というのも同じ)。両立を目指しているのだろうが、Googleディズニーの苦労を見ても価値観の衝突を乗り越えることは半端ない努力が必要になる。経営はそこまでコミットしているのだろうか?社員は本当に腹落ちしているんだろうか?

いろいろなピースをつなぎ合わせて組織力を発揮させることこそが経営の仕事のはず。「合成の誤謬」ではないけれど流行りのテーマに個別個別に反応して、社内がぐちゃぐちゃにならなければいいなと思います。経営企画や人事の皆さん、お疲れさま。