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緊急事態宣言3回目という問題:Did we learn anything?

集中と多様性の話を1回飛ばして、3回目の緊急事態宣言の話。1年間政府も官僚も医師会も何をしていたのかという指摘は全くそうだと思う。半年前にも日本の人口の2/3にも満たないフランスで1日2万人の感染者が出ても医療崩壊していないのかとこのブログで書いたが、いまだによくわからない。

「いやいや、我々も努力しているんです」「あなたはどれだけのことを知っているのか?」とやり玉に挙げられた方々は憤慨していることだろう。

まさにそこが問題と思う。このインターネット時代に知りたい情報、知るべき情報が殆ど共有されていない。わかるのは感染者とひっ迫率(最近はワクチン接種が加わった)ぐらいのもので、検査数も、支援の予算があるのかないのか、そして1年前と比べて何がどれだけ進んでいるのか殆ど分からないから、不満と徒労感が募る。

結局これまでのやり方の延長上で何とか対応しようとする、つまり「情報を開示したら何が起こるかわからない」「強制への反発が怖い」そして「リスクは避ける」という発想の下で「できるだけ頑張ってきた」のがこの1年なんだと思う。COCOAアプリ問題では「発注者(国)の能力が低いことがいちばんの問題だ」と担当相は言っていたが、最初からわかっていたはず。過去のリーダーが過去のスタッフと考えればこうなるというこの教訓は大企業にそのまま当てはまる。

それでは、自分はこの1年何をしてきたんだろう、と手帳を見るとスカスカであまりよく覚えていない。「1年前と比べて何がどれだけ進んでいるのか?」は実は自分にこそ問わないといけなかったんだ!