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イノベーションの前にあるもの:志の輔落語で考えた(前)

新年1月は、運よくチケットが取れればパルコで毎年開催される志の輔落語に出かける。今年は少し前の席に阿川佐和子さんをはじめとする芸能人の方が何人かいらした。

そこでの新作落語で「踊るファックス」があった。マクラはアサヒビール。システムがすべて停止した中で、会社の生命線はファックスによって維持されたという話である。

日経新聞の記事(1/13)によると、同社は経産省などが選定する「攻めのIT企業」「DX銘柄」に7年連続で選ばれていたのだという。

「もしも」の備えが重要であることは言うまでもない。しかし、「備え」とは「ムダ」の別名である。生産性が一向に上がらないのは「もし○○だったらどうするのか?」と備えのことばかり考えているせいではないかと思うことは多い。

AIのハルシネーションはなぜか最近あまり言われないが、現状を変えるのは必ずリスクを伴う。しかし、リスクばかりを見ていれば成長も進歩もない。ただし「もしも」を無視すると今回のようなことが起きる。イノベーションとは、単なる技術の進歩ではなく、この折り合いではないかと笑いながら考えさせられたのでした。