学会の後半、Stanfordのアイゼンハート教授を始めとする4人の豪華女性パネリストによるDXのセッションに出た。もちろんAIに関する議論は欠かせない。
面白かった点を3つまとめれば以下の通り。
- たった4人なのにDXの定義は結構違った。ただDXを成功させるために「その会社固有の戦略や文化に合わせてツールを使う」ことの重要性は共通して強調されていた。
- アフリカにおけるモバイル通貨の普及度が国によって違うのは「やってみて規制を作る」か「規制をまず作る」の違い。「もし何かあったら」なんてガチガチに規制を作るとせっかくの良さが生かされず普及しないし、規制は一旦作るとなくすのが大変だ。(なるほど、どこかで聞いた話だ。)
- AIなどのツールで社員全体のパフォーマンスレベルを上げることはできるが、中身がブラックボックス化することでトップパフォーマーの改善・活躍の余地が薄れ、組織としての知識が空洞化することがある。だから一時期デジタル一辺倒だったシンセサイザーのほぼ半分はアナログに戻り、ソフトに頼った会計事務所はソフト使用をやめるところが現れているという。
ChatGPTを仕事でどう使いこなすか、という話が巷にあふれている中で、「良い分析とは何か」「良いプレゼントは何か」という前提について、まだまだ考える余地がある気がする。
あなたの価値は何ですか?ChatGPTがうまく使えることですか?