M44 清水ゼミの土屋です。
先週の池田さんに続き、ゼミ生ブログ「インド特集」後半をお伝えさせて頂きます。
私は先日グローバルフィールド研究という授業の一環で1週間強インドに行ってきました。インド訪問の目的としては人口14.2億人(2022/7現在)、GDPも近いうちに日本を抜いて世界3位になると言われている巨大マーケットに対してのビジネスチャンスを考察するためです。
主に現地企業のインタビューを実施してきました。日本貿易振興機構(JETRO)、KPMG・Mckinsey等コンサルティングファーム、日系スタートアップ企業・外食企業など様々な業種、全7社からお話をお伺い出来ました。
その中での気づきを2点挙げさせて頂きます。
1点目はインドの年齢層におけるボリュームゾーンは10-20代(年齢中央値27.9歳)だが、所得増・健康ニーズの拡大から高齢者ビジネスにチャンスがあるという事です。インドは食文化として脂質・糖質(砂糖)を多く摂るため高齢者の糖尿病が増加していること、加えて中間層の所得が増加し、健康に対する投資が高まっているためです。ターゲットを特定セグメントに絞っても人口のボリュームから市場のポテンシャルは高いと感じました。
2点目はインドで失敗している日系企業の根本要因は日本ならではの組織文化にあると言うことです。特に大企業においてはトップ層は現地で指揮を取らない、若手〜中堅社員が駐在しても期間が2〜3年と短い、権限が現地法人になく本社主導である事が多い。そのため、インド人従業員に対して「本気度」が伝わらず、モチベーションの低下を招き失敗するのではと感じました。成功には商品だけでなく、現地の従業員に寄り添い、長期間コミットし、同じ方向を向く「心の現地化」が必要だと思います。
私は企業派遣として学んでおり、先日「健康」を切り口に所属企業に対してインドの展開戦略を提言しました。インドでは日本品質が求められていない、人件費の高騰(従業員の給与は年10%程度の上昇)など課題はありますが、中長期で捉えた場合大きな可能性を秘めていると感じました。次の段階としてはいかに実行に移すか、いかに組織を動かしていくのか。引き続き清水ゼミで学んでいきたいと思います。