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暴言と逆パワハラ (上司編)

今回は号外。吉野家の役員の暴言問題がマスコミをにぎわせた。朝のテレビではちょうどそのあとに「逆パワハラ」、つまり上司が部下に注意をすると「それ、パワハラじゃないですか」と言われて往生するといった問題が取り上げられていた。

どちらも「こんなの昔は普通だったのに」と環境変化のせいにすることはやさしい。「女、子ども」という言葉も理不尽も昔からあり、10年ほど前からそれがブラックに、そしてコンプライアンスやハラスメントというカタカナが蔓延する中で、ついていけない人は確かにいる。

では昔はみんな喜んで理不尽な命令に従っていたか?

逆パワハラにしても「自分だってやっているのに」「なぜあの人には言わないのか」といった不満が根底にあったりするのではと思う(悪用する人もいる)。同じ注意でも、別の上司にだったら素直に聞くことも。本質は上司に愛があるかどうか。吉野家は「言葉・表現の選択」が間違っていたというが、そこに愛があるとは思えない。

多くの上司(先生というのも含む)は部下(あるいは学生)の我慢を尊敬あるいは強いリーダーシップと取り違えていたのかもしれない。上司受難の時代と言いたくなる気持ちもわかるが、実はこれまで甘やかされすぎていたんじゃないかと、自分でもちょっと怖い。