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「女性ならでは」という幻想?: Do we really understand what we mean?

前回はZ世代について、その本質を理解せずに流行り言葉として使っているのではないかという問題提起をした。考えてみれば「女性ならでは」というのもそうではないだろうか?

ダイバーシティの波の中、女性の管理職比率を高めることが1つの経営目標になっている。それ自体は悪くないと思う。そもそもアメリカでも日本でも女性が不当に低く評価されてきたことは間違いないからだ。ただ、そのあとに「女性ならではの○○を期待する」という言葉が続くことが多い。「男性ならでは」なんて聞いたことはないのに。

今までオヤジが集まって女性向けの商品を開発していたことを悔い改めたいという気持ちはわかる。ただ、女性って皆同じなのか?女性という普通名詞のほうが、固有名詞よりも大切なのか?さらに残念なのは、「女性ならでは」と自ら言ってしまう優秀な女性を散見することである。もったいない!

流行りのステレオタイプは魔物。賛成も得やすい。そして何より考えなくていいから楽だ。しかし、1人1人の生活の中にこそドラマもあれば気づきもある。個人の顔が見えるから刺さる。

「ガンバレ、ニッポン!」以上に「ガンバレ、川村あんりちゃん!高梨沙羅ちゃん!」と思った人は多いはず。おじさんだからでしょう、というのはステレオタイプです。