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スタートアップは菅総理を笑うな:What can we learn?

前回の続きになるが、1週間たっても何も変わっていない。菅総理は優柔不断とか言葉が届かないとかいろいろなことを言われているが、企業、特にスタートアップ経営者は学ぶところが大きいと思う。

「リーダーは明確なビジョンを示せ」「社員をワクワクさせろ」とよく言われる。東京オリンピックはまさにぴったりのビジョンではないか?

しかし現実には叩かれまくりである。ビジョンが素晴らしくても、何としても実現しようと国民が思っていない。「やりたい、でも…」をひっくり返す手段も資源もない。本当はあるのかもしれないが、あちこちから上がる不満に対応するばかりで、一番大切な希望が示せない。

スタートアップもほぼ同じ局面に必ずなる。運よくブレークする、あるいは資金が入れば生き延びることができるかもしれないが(「私の履歴書」島精機の話はすごかった)、世の中で騒がれるスタートアップの何百倍もが矢折れ、力尽きる。

思うに(1)国民は「何としても」東京オリンピックをやりたいんだと思い込んだこと、(2)規制・既得権益(つまり過去の常識)の範囲で乗り切ろうとしたこと、(3)小さな痛みを避けようと優先順位をつけなかったこと、そして何より(4)資源=ワクチンがなければ戦えないのに後手に回ったこと、などはそのまま経営に当てはまりそうだ。根性や言葉では戦争はできないし、「いい人」も役に立たない。

え、運が良いかどうかがリーダーのすべてではないかって?う~ん。