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思いつきと熟考(2):Let a thousand flowers bloom.

上司の「思いつき」こそが生産性を下げたり、部下を疲弊させるという声も多い。今度インタビューさせて頂くワークマンの土屋専務もそう。

繰り返しになるが、思いつくことは悪くない。悪いのはあいまいな基準でコロコロ変えることである。結局「思いつきの中身」を評価できないから、反対もできないし、逆にタイミングを逃したりする。忖度の問題は社長や部長(ひいては組織文化)の問題。だからそういう会社では「思いつき」以外にも問題は蔓延している。

「クリエイティブ・クリフ(創造性の崖)の錯覚」という概念がある。実はアイデアは出せば出すほど質は下がる(崖)のではなく、いいものが出てくる。比較をすることで視点も広がり基準がはっきりするからである。仕込みなしの一発「思いつき」は、その時は「すごい」と思っても大したことないことが多い。始まりと考えたほうがいい。

そして、もう1つ大切なのはアイデア間の優先順位だけではなく、他の仕事との優先順位を明確にすることである。部長が「これはどうか?」ときたら「今の仕事を中断してもやる仕事ですか?」と受けなくてはいけない。ここでも機会損失に注意だ。

あっという間に桜も満開。桜もアイデアも仲間もたくさんあるほどいい。卒業式も入学式もいつもよりはだいぶひっそりだけれど、新しい門出に幸あれ! (もう1回続く)