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アメリカで「すら」差別はある

やや収まったとはいえ世界中が差別反対に沸いている。企業においても例えばアメリカ人口に占める黒人比率は13%に対して、Forutne500企業のCEOは3人、シリコンバレーで働いているのは3%という現実がある。同じ仕事でも女性のほうが報酬が低いとずいぶん前から指摘もされている。

アメリカは大変だ、なんて思っている社長はお気楽だ。

アメリカでは多様な社員で企業業績を上げるために、日本に比べ能力/成果主義がより浸透している。しかし、今回明らかになったのは、その「能力/成果主義」及びその透明性がまだまだだということだ。

徹底した能力/成果主義の業界、例えばプロスポーツを見ればそれは一目瞭然だろう。NBAにしてもNFLにしても「白人の比率を2025年までに30%に」などという人は誰もいない。企業における差別問題の本質は評価/報酬の納得性にある。

翻って、日本企業はどうだろう。「当社は年功序列です」といってしまうのも1つ。しかしもし「ダイバーシティ」「ジョブ型」というのであれば、その前提の評価/報酬の納得性にどれだけ本気で取り組んでいるのだろうか。「○○ハラ」も納得性という面では全く違う話ではない。根のない制度はすぐに枯れてしまうことを、さんざん経験したと思うのだけど。(次回に続く)