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新聞の「読み方」を考える(1)

日本経済新聞を読むのはビジネスパーソンにとって大切だと思う(なぜ大切なのか次々回のブログまでに少しお考え下さい)。いつもは電車の中で読むので、駅に着いたら忘れてしまうことが多い「あれ?」をもとに書きたい。

今回は2020年5月13日の「低い多様性 競争力を阻害」というWEFのレポートに基づいた記事を取り上げてみる。よく言われる話なので「またか」と思った人も多いだろう。

それでは「競争力」」とは何だろうか?6百ページもあるレポートやサイトにあるメソッドの説明をすべて読み込んだわけではないので100%自信があるわけではないが、「The Global Competitiveness Report」とうたいながら「Competitiveness」の定義はどこにもない。たぶん健康、インフラ、や多様性といった要素の総合点が競争力ということだろう。だとすれば、多様性の点数が低ければ指標としての競争力の点数が低いのはただの算数である。「多様性がなぜ、どのように競争力につながるか」は「常識」としてすまされている。本当にそれでいいの?

よく聞く言葉が2つ3つ並ぶと無意識のうちに矢印をひいていませんか?そもそのその言葉わかってます?よく聞く言葉をつなげてなんとなくわかった気になるのは、時間の無駄遣いどころか根拠のない思い込みをますます強くするだけのマイナスの「読み方」です。