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一括り ~先入観と統計~

 M41の柿澤です。私は現在スペインに短期留学しています。私が留学しているIE Business Schoolの学生は90%がスペイン以外の国から来ています。

 初めて海外で生活する私は、留学前にはなんとなく、「やっぱり南米の人は陽気な感じなのかな。ドイツ人は真面目で固いらしい。スペイン人はおおらかなんだろうな~」など、それぞれの国や地域による特徴や傾向をある程度一括り化して予想していました。KBSでもIEでも紹介された、異文化理解を主旨とする有名な論文には、「統計的に、例えば日本人はチームプレイを好むがアメリカ人は個人プレイの傾向がある。」など国毎に一括りにされた統計結果が紹介されていました。

 しかし、実際に留学生活を送る中で感じたのは、「一括りにして捉える限界」です。おとなしいブラジル人、フランクなドイツ人、几帳面なスペイン人が私のクラスメイトだったからです。そして、すごくチーム思いの協調性の高いアメリカ人もいました。

 一括り化して見た時には、私の留学前の先入観や先述の論文結果も正しいかもしれません。しかし、実際の個々人を見るとそれら一括りの情報とは全く異なっていました。

 比較的同質的な社会で育った日本人が、全体的な傾向から見える海外の方との違いを予め知っておくことは、重要なのだろうと思います。

 また、統計で一括り化した集団の傾向・性質などを確認することは、ビジネスでも議論の入り口や大局的に見る際には非常に有効な手法だと思います。

 一方で、スペインでのこの経験からも、一括り化したものの見方や、一括り化された統計的な答えを、盲目的に信じてはいけない。

と、情熱の国だという先入観を持っていたのに冬はしっかり寒いスペインで感じました。