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Academy of Management 2019 in Boston (2/3): Not everything that can be counted counts, and not everything that counts can be counted.

あるM&AのセッションでインベストメントバンクとPEのバックグラウンドを持つINSEADの先生がクラスの苦労話をしていました。

「MBAの学生は定性的なPMIなどの議論は嫌いでバリュエーションなど答えが出る数値が大好き。エグゼクティブは反対」という指摘は私も深く同意です。アメリカでもMBAの学生が「正しい答え」を求める傾向は強く、テストでも4択問題はみんな安心・納得する一方で、記述問題には「採点基準が明確でない」「主観的」などの批判を受けることもありました。

ただ、マネジメントに関して「1つの正解」がないのであるとすれば、主観を100%排除することは不可能のはずです(というか「直感を磨け」とすら言いたい)。さらにいえば、「説明されて納得できる」のは恐らく大した話ではない。なかなか納得できないことに実は本当に大切なこと、見逃していたことがあるのではないかと思うのです。

AIのセッションで紹介されていたアインシュタインの言葉をサブタイトルにしました。「分からないこと、根拠のないことは、そのまま言うようにしている」と宮内義彦氏がどこかでおっしゃっていましたが、トップも部下も、変に自分を納得させないで、違和感をそのままいう事、そして相手はそれを勝手に四捨五入(英語ではrationalize)しないで聞くことに、経営(というか、人間の成長)の本質があるような気がしてなりません。

もしかしたら、これって自分の意味不明さをrationalizeしているだけかもしれませんが。