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本を捨てると何が起きるか?

なんとなく本というのは「神聖なもの」「本をたくさん読む=知的である」というイメージがあります。立花隆さんは「本のために家を設計した」そうですし、最近の「教養ブーム」とあいまって、本に埋もれるような研究室がかっこよいと、私もどこかで思っているところがあります。

ただ、物理的に場所がないのでどうしようもなく、新年になってたくさん捨てました。基準は、また読みそうかどうかです。おかしなもので、後で参考になるからと思って線が引いてあるのですが、「引いたまま終わり」の本も少なくありません。

本を捨てる一連の作業をして一番思ったのは、「ああ、こんな本もあった」と、埋もれていた友人たちに再会したことです。結構仲良くても、しばらく会わないうちに疎遠になってしまっていたのです。ほかの本の陰になっていつの間にか忘れられた本が見える、アクセスできるようになったことで、もう一度手にとって見たり、参考したりすることができました。まさに機会損失でした。

そしてもう1つ。1月18日に日経夕刊で柴門ふみさんが、昔つまらないと思った映画をネットでもう一度見ると、とても面白かったりその逆だったりする、映画にも「見ごろ、食べごろ」がある、とかかれていました。捨てようかどうかナナメ読みすることは、そんなことにも役立ちます。