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Start-up Conference in Tel Aviv (Dec. 17-19)

Start-up Nationと言われるイスラエルで開かれたAcademy of Managementのspecial conferenceで発表をしてきました。私の論文のタイトルは「Entrepreneurs Narcissism」-これについてはまたの機会にして、感じたことを3つほど。

1つはイスラエルの関係者が多く参加したstart-upの学会とはいえ、そんなに目新しい話はないということ。よく「アメリカでは」「シリコンバレーでは」あるいは「最新の」という話がありますが、どこに行っても本質はあまり変わらないというのを改めて感じました。逆にいうと、答えを外に求める企業(経営者)は、外ばかりを見る分、自分の会社にすでにある答に気づかないのでは?「内向き」が悪いのは、自分や自社のことを一生懸命見るからではなく、「自分の頭の内側」にある思い込みや打算にこもるからではないでしょうか?

2つ目は、何人かの経営学あるいは起業家論の「大家」と言われる先生の講演でも、「passion」など、「理屈でない」部分が繰り返し強調されていたことです。やはりそうですよね。結局、理屈とか分析は簡単ではありませんが誰でもある程度までは習熟できるし、まねもしやすい。できないのは「理屈でない」部分、と言われてみればあたり前のことです。メリーランド大学のAgarwal教授がクロージングで引用したのはEric Hofferの次の言葉です。

We are told that talent creates its own opportunities. But it sometimes seems that intense desire creates not only its own opportunities, but its own talents.

最後に、結構「荒れた」のが「entrepreneurshipは教えられるか?」というセッションでした。「教えられる」という地元イスラエルの大学でプログラムの責任者、アメリカNYUの責任者などのパネリストに対して、「そんなプログラムがある前から、イスラエルは起業家を輩出してきたのでは」「どこまでの価値があるのか?」逆に「来期からentrepreneurshipのプログラムを始めようとしているけれど、50の枠に300社ほど応募がある」などなど。私もKBSも少し始めてはいますが、もっと色々ネットワークを広げやって見ないといけないなと感じた次第です。

帰りのTurkish Airは遅れて乗り換えができず、夜中の3時にあっちに行ったりこっちに行ったりしてIstanbulのホテルでまさかのもう一泊、昨日帰って来ました。「山あり、谷ありを楽しむ力の重要性」を確認するようにという神様の采配?