M40の角井です。大阪で行われたKBSエグゼクティブセミナーに帯同しつつ企業訪問を行うスケジュールで最終日となる三日目を迎えました。
最終日は企業ではなく京都の東本願寺へ訪問して、財務部の方々とお寺の経営について協議会を行いました。
協議会で一番時間を費やしたテーマは「将来への危機感」です。
日本社会では仏事との距離感が年々増してきており、人口減少は仏事の絶対数が減っていくため、お寺にとっては仏事の単価減と件数減のダブルパンチとなり、死活問題です。真宗大谷派総本山の東本願寺は、全宗教法人数(簡単に言うと傘下のお寺)が約8800あり、この数字は日本の宗教法人では3番目に位置します。ですが8800のお寺の3割弱がいわゆる「消滅可能性都市」に所在しておるため、上述したマクロ環境の変化で受ける影響の大きさは計り知れません。加えて所有する建物は歴史的建造物ばかりですので維持費は高額になり、前回の東本願寺の修復費用は数百億にも及ぶものだったとのことです。
今回の協議会では、危機感の共有から始めるといった方向性で議論を尽くしました。財務部の方々からは、東本願寺で働く誇りや圧倒的な当事者意識を感じました。私も卒業後、そんな社会人になっていたいと決意した次第です。