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人間だもの

IP紹介が2件続いたところで

(過去記事)

清水教弘のスペイン放浪記⇒

http://shimizulabmba.wix.com/shimizulab#!Buenas-tardes/c21xo/56030d1d0cf2a7bb74b576c8

新改敬英のシカゴ制圧への道⇒

http://shimizulabmba.wix.com/shimizulab#!From-Windy-City-with-Love/c21xo/560dd99d0cf2f0ed7a2c0b96

国内残留組の阪本から、先日ボストンで開催されたCouncil on Business and Society国際フォーラム(以下単にCB&S)に

参加して気づいたことをご紹介したいと思います。尚、CB&Sの詳細はKBS Lifeをご参照下さい。

http://www.kbs.keio.ac.jp/news/2015/09/council_on_business_and_society_case_competition/

皆さんは、Creating Shared Value(CSV:共通価値の創造)という言葉を聞いてピンとくるでしょうか?

この言葉自体は、2011年にハーバード大のマイケル・E・ポーター氏が企業の社会的責任(CSR)に変わる概念として提唱された、比較的新しい概念とされています。

ただ内容としては、日本に昔からある「三方良し=売手良し・買手良し・世間良し」に非常に近く、社会的責任と事業との共有できる価値を創造することで、両者を両立すれば社会も企業もHappyというものです(雑な説明ですいません)。

そして、新しい概念ではありますがアメリカで提唱された概念であり、昨今の企業活動を見ているとCSVの概念が特にアメリカでは浸透しているものだという先入観を持っていました。

しかし、ボストンで世界の学生と議論する中で気が付いたのです。

「CSVという概念を掲げているけど、実は浸透しているから言葉として使われるのではなく、『出来ない、気が付かない、忘れがちである』から、出来るように、気が付くように、忘れないように、敢えて言葉にして連呼しているだけやん(人間だもの)」

・・・と。

今回ボストンで参加させて頂いたケースコンペのケースを分析していると、企業の利益を取るか環境への配慮を取るかというIssueが存在していました。

チームメンバーであるCB&Sの共催校の学生(米独中印出身で4名とも現在アメリカのビジネススクールで学んでいます)と議論をする中で、皆が口を揃えて「収益性を最優先すべきである、目先の利益の最大化が達成されないのであれば環境への配慮は二の次である(少し誇張しています)」と、企業の収益と環境への配慮(社会貢献)はあたかもトレードオフかのように主張するのです。

ふと振り返ってみれば、CSVの説明が日本の三方良しという概念で説明出来るように、日本人にとってはCSVという考え方はどこか当たり前で意識することなく実行できている側面があります(そのせいか低収益ながら超長期存続している企業が日本には多数存在しています)。

浸透しているから言葉や概念が普及する、企業が口を揃えてCSVを提唱する、という訳ではなく、当たり前や文化として根付いていないので何度も何度も忘れないように言い続けなければならない。

本当のところはこうなのではないかと白熱する議論の中で妙に腹落ちしてしまいました。

悪い癖で何か気が付くとすぐに自社(企業派遣でKBSに通っています)に当て嵌めて考えてしまうのですが、自社も例に漏れず何年も前から「お客さまのために」という標語を掲げています。

ですが実際にお客さま満足度調査などの結果をみると散々だったりします(改善はしてきているようですが)。

確かに出来ていないから、忘れてしまうから言葉を掲げ続けなければならないのだなと腑に落ちます。

とりとめなく書き連ねてきましたが、今回非常に短い時間で異なるバックグラウンドを有したチームメンバーと議論する中で、前提条件の違いを体感し、苦労し、変な汗が沢山でました。

そしてその中で得た気づきは、前提条件(文化)の差を埋めるための一助として、その前提や文化で頻繁に使われている言葉や概念を理解することが、相手を知る第一歩になるのではないか(頻繁な言葉は不足している部分=自分が貢献出来る可能性が高い部分)ということです。

仮説検証は難しいですが。

清水ゼミでは毎回「○○だと思っていたことが実は●●だった」といった記事や、こんな感じだろうと一般に抱かれている前提条件(Weakly held assumption)を覆す話題を共有しています。

硬い話題だけでなく「ほんまでっか?」と言った話題まで。

ご興味のある方は一度ドアをノックしてみると良いかもしれません。