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賢者は歴史から学ぶ:八つ当たり特番(後)

前回書いたマイナカード問題と同じくらいビッグモーターが世間を騒がせている。ただ、同じくらい驚いたのは報道で「自賠責、もたれ合い温床」とでかでかとあった見出しある。

おそらく業界人はせせら笑っているだろう。何十年にもわたる業界の慣習(というかビジネスの基本であるギブアンドテイク)だからである。なのに、こんな問題が起きたことは初めてであり、それこそを解明しなくてはならないのに。

ちなみに、私がコンサルティングをしていた頃、損保各社は金のなる木である自動車保険の主要チャネルであるディーラーのために社員が車を何台も買ったりロードサイドの拠点を探してくるのも普通だった。「整備工場の代理店化が問題」と指摘する「識者」もいたが、大東京火災(現あいおい)の成長の源泉は整備工場の代理店化を推し進めたことで、問題も起きていない。

2人の子供がいて、A君は泣いている、B君は棒を持っている。だからB君はA君をいじめたのだ、と簡単に決めつけていないか?もしかしたら、A君を怖がらせた犬をB君が追い払ったかもしれないのに。

表面的な決めつけ=自分の経験からだけ判断する浅い理解の怖さを知ること、そして背景を知ってことの本質を見る=歴史から学ぶことがいかに大切か。難しげな言葉を覚えて振りかざすのではなく、その奥にあるものを学ぶ夏休みになればいいと思います。