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アイリスオーヤマ様へ企業訪問

清水ゼミ M44の清水美由記です。

1学期の授業がひと段落し、ゼミ生は各自の修士論文のリサーチを進めております。
私は「大企業における新規事業の成功要因」を組織・人材の観点から研究したいと考えており、仮説の深堀を進めるべく、各企業の新規事業推進者にインタビューを行っています。残り半年、清水先生や副査の先生方、ゼミ生にアドバイスを頂きながら、完成に向けて引き続き考えを深めたいと思います。

さて、先日アイリスオーヤマ株式会社様(以下、アイリスオーヤマ)に企業訪問をさせていただき、代表取締役社長の大山晃弘様からお話を伺う機会がありました。私は昨年、清水先生のマクロ組織論の授業でアイリスオーヤマのケースを学んだのですが、ケース執筆時点(2018)からわずか4年で約2倍の売上に成長しており、いよいよ売上1兆円を超える勢いです。ケース執筆後の経営について伺える機会となり、訪問を非常に楽しみにしておりました。

お話を伺って、印象に残ったこと・意外な気づきを2点ご紹介します。

①経営トップが覚悟を持って、辛抱強く改革にチャレンジする
最近の新商品ではデータに基づいた社内提案をされていることや、社内の情報共有の仕組みとしてSlackなどのITツールも新たに導入されていると伺いました。Slackの導入はシステム部門や若手社員からの提案かと思いきや、なんと晃弘社長自らの発案とのこと!
どちらも社内に根付いて成果が出るまでに1~3年以上の時間を費やしたそうですが、トップが覚悟を持って辛抱強く取り組んでいる姿勢がうかがえました。何事も改革には時間がかかるものですが、短期的に成果が出ないからといって辞めるのではなく、長期視点で捉えて取り組むことや、トップのコミットメントが大事だと改めて感じます。
ちなみに清水ゼミも、ゼミ生の池田君発案でSlackを導入中です。私もいまいち使い慣れてませんが笑、新たな情報共有ツールとして活用促進していきたいと思います。

②”社内の事情が分かる既存社員”こそ、新規事業に求められる
アイリスオーヤマでは既存事業であるプラスチック製品をはじめ、近年では家電やサービスロボット、法人事業などに事業を拡大しています。元家電メーカーの社員を積極的に中途採用されていることは有名で、てっきり家電部門は新しい人材ばかりだと思っていたのですが、既存事業を担当していた社員さんも家電などの新規事業を担当しているそうです。
晃弘社長いわく、「新規事業の推進にあたって、業界の知識も大切だが、社内の事情や動かし方を分かっている社員のほうが実際は上手くいくケースが多い」とのこと。たしかに、新規事業は社内の仕組みを変えたり、会社を動かして新しいチャレンジをしていかなければなりません。専門性に目がいきがちですが、「社内を動かせる人材を登用する」という視点は意外と抜けている企業も多いのではないでしょうか。

 

私の研究テーマにも関連する内容だったため、興味深く拝聴させていただきました!
貴重な機会を頂きまして、ありがとうございました。