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常識とルール(2)

日本政府の「弱腰」は法律が理由のようです。でも「有事」に何を守らないといけないのかが真剣に検討されたのでしょうか? 現実を見ると、平時は平気でルールを破ったり曲げたりしているのに、有事になると急にルールにこだわる人たちを見かけます。ルールを守るだけならリーダーは不要です。

弱腰のもう1つの理由は「少数派は怖い」という現実です。一見「少数派になるのが怖い」のですが、少数派になってしまうと実はやりたい放題です。「権利」をふりかざしておかしなことを言っても強制的に排除されることはなかなかありません。

政治でも経営でもビジョンの大切さは叫ばれて久しいですが、それが有事の「判断基準」として機能しなければ意味がないことを、今回の事件は示してくれたのではないでしょうか?「常識破り」「少数派」とは2種類あり、その区別は難しく、大局観とそれに基づいた判断ができるリーダー不在のときコスト(振り回されるコスト、つぶしてしまうコスト)はいずれにせよ多数派が負わなくてはならないことも。

ご心配をおかけした長男は2か月の就活を終え今日ジャカルタに出発しました。ガラガラのカウンタ―でANAの名札の人に手荷物が大きいと指摘され、日本企業がアジアでなかなか成功しないといわれるのは、もしかしたら大局観がなくルールに頼りすぎだからかなあと思うのでした。