こんにちは。海老原です。
現在、インドのテランガナ州ハイデラバード(Hyderabad)に本社を構えるBASIX Social Enterprise Groupでインターンとして仕事をしています。BASIXは発展途上国における生活水準の向上への貢献をミッションとし、Microcreditをはじめとする金融サービスの提供や低所得者の人々が興した事業を安定化させるためのコンサルティングサービスを提供しています。私は13あるグループ企業の中でもMicroinsurance事業を手掛ける会社で仕事をしています。私の前職が保険会社であったが故に、新興国の保険は関心の高い分野でした。仕事を始めてから1カ月が経ちましたが、保険商品、契約から保険金支払いまでのプロセスともに日本とは異なる点が見受けられ、胸を躍らせながら仕事をしています。それでも国は違えど同業、悩みどころは共通する点が多いようです。ちなみにBASIXグループの事業はHarvard Business Schoolのビジネスケースにもなっていて、インド社会への貢献は高く評価されています!
ハイデラバードの紹介を簡単に。首都デリーから1時間半ほど飛行機で南に行ったところにハイデラバードがあります。ハイデラバードには中心部から少し離れたところにHITEC City (Hyderabad Information Technology and Engineering Consultancy City)と呼ばれる地域があります。ここにはIBMやAccenture等IT企業やコンサルティング企業が多く拠点を設けており、バンガロールとともにインドのハイテク産業を牽引するリーティングエリアになっています。一方、BASIX本社のあるハイデラバードの中心部は古くから栄える地域で小さな商店が乱立しています。ここから30分程車を走らせると一気に農村地帯になり、古代遺跡が残るほか、野良牛、野良ヤギが車道を悠然と歩く風景が広がります。一つの都市に様々な産業、文化が混在する魅力的な都市です。
よく心配される生活環境についてですが、清水先生がNikkei BPの記事で言及されているのと同じく、私も3度にわたって6種類の予防接種を済ませ腹痛に備えた薬を大量に持ち込む等かなり身構えてインドに入りました。でも、今のところ全く問題ないです!清水先生にいただいた薬も幸いにしてまだお守りになっています!食事は辛い物のオンパレード!最近、同僚と一緒に毎昼同じレストランに通ってメニューを片っ端から食べ尽くす企画を始めましたが、今のところ80%位の割合で辛いです…。ちなみにハイデラバードには日本食レストランはないようです。
その他、「ウソでしょ!?」と思うようなことが結構あります。以下私が見た光景ですが、走っているバスに人が飛び乗る、呼んだタクシーが車道を逆走、ファミリーカーならぬファミリーバイクの概念(バイクに家族3~5人乗り)、ショッピングモールが急に停電、スコールの度に道路が川に変貌等、発展途上な部分を感じさせる場面に遭遇します。特にインフラの面では整備が行き届いていない点が多く、今後も整備に対する需要が高い状況が長く続くでしょう。
インドでの生活が長いある人曰く、「インド人は時間は守らないが、約束は守る」とのこと。つまりいくら時間はかかっても言われたことはきっちり最後までやる文化があるそうです。私も実際に現地に来てみて、日本人である私の目には不便と映ることをインドの人々は創意工夫(インドではjugaadというそうです)と常に前向きな姿勢で乗り越えていて、目標に向かって突き進む力を感じます。実現までに時間はかかるでしょうが、将来インドは経済大国になる、そんな予感がします。