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Goodman/Daikin Texas Technology Park訪問

ダイキン社がアメリカで2012年に買収したGoodman社の4工場を統合した Daikin Texas Technology Park (ヒューストン郊外)に 3月1日に お邪魔させていただきました。わざわざ(?)テキサスとは、何かの縁としか思えません。

工場見学だけでなく(毎日何十人も従業員を採用しているというのも新鮮でした)、買収の経緯や現在のアメリカの戦略展開についても非常に興味深いお話を伺うことができました。特に Goodman社 はファンドが持っていたこともあり、様々なイシューがあったそうです。

Goodman社 の買収に関しての感想を一言でいうと 「計画」と「創発」。M&Aは失敗すると問題点、マイナスの想定外ばかりが強調され、成功するといかにも「戦略が当たった」と指摘されます。しかし、どんな戦略、M&Aにも「マイナスの想定外」だけでなく「プラスの想定外」が必ずあります。計画によって前者を最小化するだけでなく、後者をどう生かすか?(これは昨日終了したKBS+ Chicago, Kellogg, Tuckなどから来ている交換留学生向けのクラス「不確実性のマネジメント」の大テーマの1つでもあります)。

実際ダイキン社の中国展開において格力と組んだ時も、「技術流出のリスクが高い」という声もあった一方、格力のネットワークを使って中国政府への働きかけができたことが大きかったそうです。

「州ごとに50の異なった規制があるうえ、低い技術レベルで市場が固まっている」(赤間Goodman副社長)アメリカ市場に対して、今年からいよいよ本格的に「殴り込み」(私が勝手に名付けました)をかけるとのこと。楽しみです。

お時間をお取りいただいた現地及び本社の皆様、お忙しいところありがとうございました。 ぜひ、近いうちにダイキン社の海外展開のケースを書きたいと改めて思った訪問でした。